遺言書が残されていても、その内容がはっきりしていない場合には、相続登記が思うように進まないことがあります。

 多くの方は「遺言書があるのだから、そのとおりに相続登記ができるはず」と考えがちですが、実際には遺言書の書き方や表現によっては、そのままでは手続ができないことも少なくありません。

 ここでは、遺言書の内容が曖昧なときに、相続登記をどのように考え、どのように進めていけばよいのかを、一般の方にも分かりやすく説明します。

まずは「その遺言書で相続登記ができるか」を確認します

 まず、遺言書の内容をよく確認し、相続登記に使える内容かどうかを見極めることが大切です。特に重要なのは、次の2点です。

対象である不動産がはっきり分かるか

 遺言書に書かれている内容から、どの土地・建物のことなのかが第三者にも分かるかどうかが重要です。

 ・複数の不動産が考えられる
 ・表現があいまいで判断できない

 といった場合には、手続が止まってしまいます。

誰が相続するかが分かるか

 「誰がその不動産を相続するのか」が、はっきり書かれているかも重要です。

 たとえば「長女に相続させる」と書かれていても、

 ・再婚があって長女が複数いる

 といった事情があると、判断が難しくなることがあります。

 このように、遺言書があっても、内容によってはそのまま相続登記に使えない場合があるのです。

遺言書どおりに進められない場合の考え方

 遺言書の内容があいまいで、相続登記が難しい場合には、相続人全員で話し合い(遺産分割協議)を行うという方法があります。

 次のような場合には、この方法が検討されます。

 ・対象となる不動産がどれなのか判断できない
 ・誰が相続するのかはっきりしない
 ・遺言書の解釈について意見が分かれている

 相続人全員が話し合い、合意できれば、その内容を書面にまとめ、その書面をもとに相続登記を行うことが可能です。

話し合いが難しい場合はどうなる?

 相続人同士で話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所などの手続を利用することになります。

 ただし、裁判所での手続は、一般的に

 ・時間がかかる
 ・費用の負担が大きい

 ことがあります。そのため、相続人全員での話し合いによる合意を目指すことが望ましいとされています。

まとめ:早めに専門家へ相談することが大切です

 遺言書の内容が曖昧な場合の相続登記は、次のような流れで考えるのが一般的です。
 1.遺言書の内容で相続登記ができるか確認する
 2.難しそうな場合は、相続人で話し合う方法を検討する
 3.判断に迷うときは、専門家に相談する

 遺言書があるからといって、必ずしもスムーズに相続登記ができるとは限りません。内容によっては、思わぬところで手続が止まってしまうこともあります。

 相続や登記の手続は専門的で分かりにくいため、早い段階で司法書士に相談することをおすすめします

 司法書士であれば、
 ・遺言書の内容を確認し
 ・どのような手続が可能かを整理し
 ・できるだけ円滑に相続登記を進める方法を提案してくれます。
 ・不安や疑問を一人で抱え込まず、専門家の力を借りることが、結果的に安心で確実な解決につながります。

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